すべてよろづのこと 076
原文 読み 意味 帚木05章15@源氏物語
すべて よろづのことなだらかに 怨ずべきことをば見知れるさまにほのめかし 恨むべからむふしをも憎からずかすめなさば それにつけて あはれもまさりぬべし
すべて よろづ/の/こと/なだらか/に ゑんず/べき/こと/を/ば/みしれ/る/さま/に/ほのめかし うらむ/べから/む/ふし/を/も/にくから/ず/かすめ-なさ/ば それ/に/つけ/て あはれ/も/まさり/ぬ/べし
(左馬頭)万事何事につけことは穏便に、悋気の種がある時は知ってるますよとほのめかす程度にし、恨み言をいってしかるべき折りにも憎悪でなくちょっと触れるだけですませば、そうした対応に示すにつけ愛情も増すというものです。
文構造&係り受け
主語述語と大構造 ば…もまさりぬべし:二次
〈[女]〉すべて よろづのことなだらかに 怨ずべきことをば見知れるさまにほのめかし 恨むべからむふしをも憎からずかすめなさば それにつけて 〈あはれ〉もまさりぬべし
助詞と係り受け
すべて よろづのことなだらかに 怨ずべきことをば見知れるさまにほのめかし 恨むべからむふしをも憎からずかすめなさば それにつけて あはれもまさりぬべし
古語探訪;失われた意味を求めて
怨ずべきこと 02-076
浮気に対する悋気。
見知れるさま 02-076
すべてお見通しだという具合に(従って細かいことを聞きただしたりしない)。
恨むべからむふし 02-076
上の「怨ずべきこと」よりも深刻な状況。
あはれ 02-076
ここでは夫からの愛情。
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:女/男の愛情
分岐型:A+B+C→D:A+B+C→D
《すべて よろづのことなだらかに》A
万事何事につけことは穏便に、
《怨ずべきことをば見知れるさまにほのめかし》B
悋気の種がある時は知ってるますよとほのめかす程度にし、
《恨むべからむふしをも憎からずかすめなさば》C
恨み言をいってしかるべき折りにも憎悪でなくちょっと触れるだけですませば、
《それにつけて あはれもまさりぬべし》D
そうした対応に示すにつけ愛情も増すというものです。