所々の饗など 内蔵 144
原文 読み 意味 桐壺10章04@源氏物語
所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 公事に仕うまつれる おろそかなることもぞと とりわき仰せ言ありて 清らを尽くして仕うまつれり
ところどころ/の/きやう/など くらづかさ/こくさうゐん/など おほやけごと/に/つかうまつれ/る おろそか/なる/こと/もぞ/と とりわき/おほせごと/あり/て きよら/を/つくし/て/つかうまつれ/り
臣下それぞれに饗す膳などは、内蔵寮(くらづかさ)や穀倉院などが役人仕事であたっては気持ちが籠もらぬと、特別に帝のご指図があって贅美を尽くした物に仕上がった。
文構造&係り受け
主語述語と大構造 を尽くして仕うまつれり:四次
@所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 〈[役人]〉公事に〈仕うまつれる〉 おろそかなることもぞと@ とりわき〈仰せ言〉ありて 〈[役人]〉清らを尽くして仕うまつれり
助詞と係り受け
所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 公事に仕うまつれる おろそかなることもぞと とりわき仰せ言ありて 清らを尽くして仕うまつれり
「仕うまつれる」と「おろそかなることもぞ」との関係が明確でない。麦生文庫本は「を」を入れる。接続助詞または「こともぞ起こさんや」などの省略と考えるなら格助詞でつないでいる。今はテキストは変えず、「仕うまつれる」を「おろそかなることもぞ」の主語に立てる。
「こともぞ」の下には述語が省略されている。自動詞「あらむや」「ありなむや」などを補って考えるとよい。
「所々の饗など」「内蔵寮穀倉院など」並列→「公事に仕うまつれる」
所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 公事に仕うまつれる おろそかなることもぞと とりわき仰せ言ありて 清らを尽くして仕うまつれり
助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞
助詞・助動詞の識別:る り
- る:完了・り・連体形
- り:完了・り・終止形
敬語の区別:仕うまつる 仰せ言 仕うまつる
所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 公事に仕うまつれる おろそかなることもぞと とりわき仰せ言ありて 清らを尽くして仕うまつれり
尊敬語 謙譲語 丁寧語
古語探訪;失われた意味を求めて
所々 01-144
式後、各所で百官に対し、位ごとに祝いの膳が出た。
内蔵寮 01-144
宝物や献上品を管理した役所。
穀倉院 01-144
諸国の納税品を納める倉。
公事 01-144
公的な、型どおりの儀式。
耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉
語りの対象:儀式を務める役人/帝
直列型:(A→B→)C→D:A→B→C→D
《所々の饗など 内蔵寮穀倉院など 公事に仕うまつれる・おろそかなることもぞと》A・B
臣下それぞれに饗す膳などは、内蔵寮(くらづかさ)や穀倉院などが役人仕事であたっては気持ちが籠もらぬと、
《とりわき仰せ言ありて・清らを尽くして仕うまつれり》C・D
特別に帝のご指図があって贅美を尽くした物に仕上がった。