泣く泣く 夜いたう 074

2021-03-08

原文 読み 意味 桐壺06章10@源氏物語

泣く泣く 夜いたう更けぬれば 今宵過ぐさず御返り奏せむと 急ぎ参る

なくなく よ/いたう/ふけ/ぬれ/ば こよひ/すぐさ/ず/おん-かへり/そうせ/む/と いそぎ/まゐる

命婦は泣きながら、夜もひどく更けましたので、今夜のうちにご返事を奏上しませんとと、帰参を急ぐ。

文構造&係り受け

主語述語と大構造 泣く泣く…と急ぎ参る:三次

泣く泣く 〈夜〉いたう更けぬれ 〈[命婦]〉今宵過ぐさず御返り奏せむ 急ぎ参る

助詞と係り受け

泣く泣く 夜いたう更けぬれば 今宵過ぐさず御返り奏せむと 急ぎ参る

「泣く泣く」→「急ぎ参る」

泣く泣く 夜いたう更けぬれ 今宵過ぐさ御返り奏せ 急ぎ参る

助詞:格助 接助 係助 副助 終助 間助 助動詞

助詞・助動詞の識別:ぬれ ず む

  • ぬれ:完了・ぬ・已然形
  • :打消・ず・連用形
  • :意思・む・終止形
敬語の区別: 奏す 参る

泣く泣く 夜いたう更けぬれ ば 今宵過ぐさず返り奏せむ と 急ぎ参る

尊敬語 謙譲語 丁寧語

古語探訪;失われた意味を求めて

御返り 01-074:母君の返書

復命との解釈が一般的である。復命は帝に対して使者としての報告をすることであり、「御」は帝に対する敬意となる。しかし、「御返り御覧ずれば/01-085」とあり、母北の方の返書を「御返り」としているので、ここも母北の方の返書と考える。「御」は主体である母北の方に対する敬意と考えておく。

耳からの情報伝達;立ち現れる〈モノ〉

語りの対象:命婦

分岐型:A→(B→)C:A→C、B→C

泣く泣く 夜いたう更けぬれば・今宵過ぐさず御返り奏せむと・急ぎ参る》A・B・C
命婦は泣きながら、夜もひどく更けましたので、今夜のうちにご返事を奏上しませんとと、帰参を急ぐ。

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