はやうまだいと下臈 094
原文 読み 意味 帚木章@源氏物語
はやう まだいと下臈にはべりし時 あはれと思ふ人はべりき
はやう まだ/いと/げらふ/に/はべり/し/とき あはれ/と/おもふ/ひと/はべり/き
ずいぶん以前、まだほんの下﨟の分際でございました時、いとしいと思う女がございました。
大構造と係り受け
はやう まだいと下臈にはべりし時 あはれと思ふ人はべりき
古語探訪;失われた意味を求めて
下臈 02-094
官位の低い身分。
あはれ 02-094
愛情をもつこと。「あはれと思ふ人はべりき」は、女に対する総括であり、このエピソードの結びである「いとあはれと思ひ出でたり/02-014」と対応する。以下に続くその時々の左馬頭の行動から見ると、女が生きている間には愛情はそれほど深くはなかったと思われるので、思い返すと惜しいことをしたというニュアンスを感じざるを得ない。